がんの部位に応じて入院日数は変化
がん保険を考える場合にあたって、どれくらいの入院日数になるのか把握も大事かと思います。入院費用もがんの種類により様々なのと同じように、入院日数も違います。
厚生労働省の平成26年患者調査の概況を見てみると、がん(悪性新生物)の平均入院日数は、19.9日となっています。
平成8年には46.0日、平成17年には29.6日だったことを考えると、かなり短くなっています。
医療技術の進歩もありますが、手術などの処理をした後、一定期間たてば、自宅療養での通院治療に切り替えるケースが多くなっています。わたしの母の場合、高齢で悪性リンパ腫だったこともあり、入院が長かったのですが、それでも1ヶ月程度、がん=長期入院というイメージは、今は持たない方がいいと思います。
ただ、ここで間違えていけないのは、入院日数が短くなったからといって、仕事ができる状態に戻るわけではないということです。手術等の処理後も、経過の観察、抗がん剤での治療などが続きます。入院と通院含めて、半年程度は、がんでの治療が続くと考えた方がいいかと思います。
入院による治療よりも、通院による治療の比重が増えてきたので、入院でしか保険金が出ないがん保険では、思ったような保険金が受け取ることができないことを考えておかなくてはいけません。
がん(悪性新生物)別平均在院日数表
スマホを横にすると表が見やすくなります。
がんの種類 | H8 | H11 | H14 | H17 | H20 | H23 | H26 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
がん平均 | 46.0 | 40.1 | 35.7 | 29.6 | 23.9 | 20.6 | 19.9 |
胃がん | 47.1 | 41.8 | 39.3 | 34.6 | 26.8 | 22.6 | 19.3 |
結腸・直腸・大腸がん | 40.0 | 38.8 | 34.1 | 29.8 | 19.2 | 17.5 | 18.0 |
気管、気管支、肺がん | 50.1 | 44.8 | 39.7 | 34.1 | 27.2 | 21.7 | 20.9 |
その他 | 46.4 | 39.0 | 34.4 | 27.9 | 23.9 | 20.8 | 20.3 |
通院治療が主流になってきたので、抗がん剤治療を保障する保険が大事
通院での治療が多くなってきたので、入院給付メインのがん保険では、十分に保険金が受け取れないケースが出てきます。
入院日数が長い悪性リンパ腫等でも、入院日数が約1ヶ月、その後に、通院や抗がん剤での治療が約4~5ヶ月の合わせて半年ほどの治療になります。入院保険金のみのがん保険であれば、半年の治療のうち1ヶ月分の治療分しか保険金が出ない計算になります。
がんでの通院では、1回の薬代も1万円を超え、抗がん剤の治療も1回約5万円程度が必要となります。毎月、高額療養制度の上限いっぱいの8万円あたりが必要となります。4~5ヶ月続くと考えると、その部分の保障が必要です。
通院治療がメインですが、高額療養制度の適用を考えると、毎月10万円きっちりでるタイプの保障がある保険が有効になります。通院給付金は高くても日額1万円程度、通院治療といっても、毎日行くわけではなく、多くても週に1回程度の通院になるので、抗がん剤治療、ホルモン治療で、毎月保障が出るタイプのがん保険の方がいいかもしれません。
抗がん剤での治療を保障する保険としては、主契約が抗がん剤、ホルモン治療のチューリッヒ生命の終身ガン治療保険プレミアム、オーソドックながん保険ながら、抗がん剤治療にも対応したあんしん生命「がん治療支援保険NEO」、アフラック「生きるためのがん保険Days」が候補にあがります。
通院、抗がん剤を使用した場合の保障がある保険
下記は、抗がん剤給付金がある保険です。保険料は、月額10万円の保障があるタイプで、30歳男性の場合を掲載しています。
(記載している保険料および保障内容等は2017年10月30日現在のものです。)

アフラックのいきるための「がん保険Days」

あんしん生命「がん治療支援保険NEO」

チューリッヒ生命「終身ガン治療保険プレミアム」
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