がんの免疫療法に対応するがん保険
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京大の本庶佑教授のノーベル医学生理学賞により今後が期待されるのが、がんの免疫療法です。
がんの三大治療である、外科手術、抗がん剤治療、放射線治療に続く4番目の治療方法として、期待されています。
免疫療法に使われるオプシーボ、インターフェロンなど政府の承認があり、保険の適用を受ける場合もありますが、保険適用外の免疫療法もあり、自由診療による先進医療で、医療費が高くなるケースもあります。
なお、一般的ながん保険では、免疫療法の保障がありません。
免疫療法にも対応するがん保険への加入を考えている方は、免疫療法に対応するがん保険に加入が必要です。
- がんの免疫療法とは
- がんの免疫療法の種類:免疫チェックポイント阻害剤とサイトカイン療法
- がんの免疫療法のメリットとデメリット
- 今のところは、標準治療をメインに
- 免疫療法に対応するがん保険、アフラックなど一般的ながん保険では対応しません
がんの免疫療法とは
がんの免疫療法が使えるがん保険の紹介ですが、どのような治療法かの知識も必要です。調べた内容を紹介します。
なお、がん情報サービスの免疫療法のページを参考にしています。
くわしく知りたい方は、上記のページをご確認ください。
がんの免疫療法とは、免疫本来の力を回復させてがんを治療する方法です。
人間には、免疫機能があり、体外からおよび体内の病原菌、ウイルス等を排除する役割をしています。
がん細胞に対しても免疫機能は働きますが、免疫機能が低下したり、がん細胞が免疫にブレーキをかけたりすると、がん細胞をうまく排除することができません。
がんの免疫療法は、オプシーボなどのがんの新薬を使い、免疫本来の力を回復させてがんの治療を行います。
がんの免疫療法の種類:免疫チェックポイント阻害剤とサイトカイン療法
がんの免疫療法において、免疫を活性化させる方法には、現在、2つの方法があります。
免疫チェックポイント阻害剤とサイトカイン療法です。
免疫チェックポイント阻害剤は、体内の免疫活動にブレーキがかかるのを防ぐ薬です。ノーベル賞を受賞した本庶佑教授がかかわったオプシーボもこれに当たります。
免疫細胞には自身の働きを抑えるブレーキ役の分子があり、がん細胞はこれを使って、免疫からの攻撃を避けます。オプシーボは、このブレーキ役の分子の動きを抑えることで、免疫ががん細胞への攻撃を続けさせられるようにできるというものです。
オプシーボは、皮膚がんの悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬として、日本政府に承認されています。
オプシーボについては、販売する小野薬品のページに詳しい内容があります。
オプシーボについて
サイトカイン療法は、体内の免疫を強めるものです。インターフェロン アルファ、インターロイキンなどの薬がり、腎がんの治療薬として、承認されています。
参考:がん情報サービス「免疫療法 もっと詳しく知りたい方へ」
がんの免疫療法のメリットとデメリット
がんの免疫療法のメリットとして、期待できる効果は下記の3つがあります。
1.延命効果が期待できる
2.症状の緩和(腫瘍を小さくしたり、痛みやだるさを緩和する)や生活の質の改善が期待できる
3.治癒が期待できる
4.抗がん剤治療と比べて副作用が少ないなど
現時点では、1および2の効果をメインとして、免疫療法は利用されています。
がんの免疫療法のデメリットは、以下のものがあります。
1.免疫療法の有効性が認められているものが少ない
2.保険外治療となる治療薬があり医療費が高くなる
3.副作用の範囲が明確でない
がんの免疫療法は、発展途上の治療法なので、有効性や副作用がどれほど出るかなど不明な点もあります。また、効果が承認されていな治療薬もあり、その場合は、自由診療となり、医療費も高くなります。
がんの免疫療法は、これからの分野で、不明点も多くありますが、今後が期待される治療法とも言えます。
今のところは、標準治療をメインに
今後が期待される免疫療法ですが、まだまだ発展途上の治療法で、すべてのがんに有効というわけではありません。
標準治療(科学的根拠に基づいて行われる治療)に本庶佑教授がかかわったオプシーボやインターフェロンなどは認められていますが、皮膚がんの悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬として承認されたもので、そのほかのがんへの有効性については、これからです。
現状は、担当する医者の診断等による、手術、化学療法(抗がん剤)、放射線治療といったがんの三大治療が、がん治療のメインとなります。
がん保険を選ぶ場合は、がんの三大治療を補償する一般的ながん保険をメインに、免疫療法に対応する保険を補完する形で考えることが大事です。
免疫療法に対応するがん保険、アフラックなど一般的ながん保険では対応しません
免疫療法は、新しい治療方法ですが、アフラックの生きるためのがん保険daysなど、一般的ながん保険では対応しません。
ただ、定期保険の中に、免疫療法に対応するがん保険があります。
「医師が考えたがん治療のための免疫保険」という医師が考えた少額短期保険株式会社が販売しているがん保険です。
保険内容は、
1.がんと診断されたら100万円
2.がん免疫細胞療法を受けたら60万円
3.免疫療法を受けたにもかかわらずがん診断から1年以内に死亡したら100万円
というものです。
保険料は、40歳男性で月600円、40歳女性で月980円と低価格、定期保険なので、終身タイプのがん保険に追加するイメージで加入してもいいかもしれません。
医師が考えたがん治療のための免疫保険

免疫療法に対応したがん保険(定期)
免疫療法をした場合に保険金が受け取れるがん保険が医師が考えたがん治療のための免疫保険です。
免疫療法を受けた場合に60万円のほか、がん診断一時金100万円、免疫療法を受けて1年以内に死亡した場合に100万円と死亡保険もついています。
保険料は割安で、40歳男性で月額600円、女性で月額980円。
今後、がんの免疫療法による治療の発展を見据えて、考えてみたい保険です。
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